ナレチャン『ELITE』解説

ナレチャン 『ELITE』の受験、お疲れ様でした。
ラウンダー業務に関わる重要な内容ばかりですので、ぜひ繰り返し復習してください。

【○×選択】
消費期限とは美味しく食べられる期限のことを言い、賞味期限とは食べても安全な期限のことを言う。

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賞味期限とは美味しく食べられる期限のことを言い、消費期限とは食べても安全な期限のことを言います。
案件によってはクライアント商品の鮮度管理を担うこともあります。

【○×選択】
売れ筋商品の特徴は、在庫期間が長く、商品回転率が低いことである。

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商品が売れない状態で店頭やバックヤードに長く滞留していると商品の回転率(一定期間に商品が売れる割合)が悪くなります。
売れ筋商品は常に商品が売れている状態なので、在庫期間が短く回転率が高いことが特徴です。

【○×選択】
商品ロスとは、帳簿上の在庫と実際に棚卸をおこなったときの在庫の差額のことである。

商品ロスとは、帳簿上の在庫と実際に棚卸をおこなったときの在庫の差額のことを言います。
例えば、万引きや不良品管理のミス等で、実際の在庫と帳簿上の在庫が違ってくる場合があります。

【○×選択】
在庫は多すぎると仕入資金や保管費用が多くかかり、少ないと発注のタイミングにより仕入や配送費のコストが上がるなど、多くても少なくてもデメリットが生じることがある。

在庫に関しては余剰在庫もなく欠品もしない「適正在庫」が理想です。在庫が少ない場合はフェイスアップを提案して欠品のリスクを減らしたり、在庫が多い場合は多箇所展開を提案して商品の早期消化を促すなど状況に応じた売場提案が大切です。

【○×選択】
空箱展開は化粧品や育毛剤など、比較的小さく、価格の高い商品の万引き防止策として有効なディスプレイの一つである。

高額商品の万引き対策として、売場に空き箱やPOPを掲出して、商品はサービスカウンターと引き換え対応している店舗も多く存在しています。

【○×選択】
欠品が多く、商品の汚れが目立つような売場は万引きを誘引しやすいので、きれいな売場を保つことは犯罪防止のためにも重要である。

整理整頓されていない売場は、気づきも遅くなり万引きを誘発しやすい環境といえます。クライアントによっては回訪時の定番メンテナンスも重要な活動の一つです。
(補足)最近は万引き防止のため商品にチェーンをつける売場もあり、法律上管理が必要な商品もあります。

【○×選択】
POSシステムは、小売業者だけでなく、販売動向などを活かし、具体的な売り場提案が行える点において、ラウンダーにとっても有効なものである。

店舗からPOSシステムによるデータ(POSデータ)を入手することにより、データに則った説得力のある提案が行えるようになります。売場責任者とコミュニケーションをとりPOSデータを入手できる関係性を築くことは大切です。

【○×選択】
GMSやSM、ドラッグストアなどではお客様が「カート」を利用することにより、買い上げ点数が上がり客単価UPが見込まれるため、開店時に入口で店員がカートを手渡す店舗が多く存在する

ウォルマートではショッピングカートを持った人は持たない人の4倍購入するというデーターがあるように、カートを利用することで「買い上げ点数」がUPすると言われています。

【○×選択】
店舗で売上げをUPさせるためには、「客数UP」と「客単価UP」の実現が必要です。
ラウンダーの活動は「客数UP」に貢献できるような店頭提案をすることにより、信頼関係が深まる仕事といえます。

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「客数UP」の要因としてはチラシなどのアウトストアプロモーションの要素が強く、「客単価UP」の要因としては店頭構築等のインストアプロモーションの要素が強いと言えます。客単価にも「商品単価UP」と「買い上げ点数UP」に分けることができ、いずれも店頭構築の工夫によって効果が見込まれるため、ラウンダーの活動は「客単価UP」に貢献できる仕事と言えます。

【○×選択】
特定保健用食品は、健康の維持増進に役立つことが科学的根拠に基づいて認められ、「コレステロールの吸収を抑える」などの表示が許可されている食品です。表示されている効果や安全性については国が審査を行い、食品ごとに消費者庁長官が許可しています。

「特定保健用食品(トクホ)」とは、有効性、安全性などの科学的根拠を示して、国の審査のもとに消費者庁の許可を受けた食品のことを指します。
メーカーが商品を上市(市場に商品を発売)する場合、「機能性表示食品」と比較すると「特定保健用食品」は消費者庁の許可が必要なため消費者の安心感が得られる半面、コストと商品上市までの期間がかかることがデメリットとなります。

用語

【○×選択】
機能性表示食品は、事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品です。販売前に安全性及び機能性の根拠に関する情報などが消費者庁長官へ届け出られたものです。特定保健用食品と同様、販売するにあたっては消費者庁長官の許可が必要です。

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「機能性表示食品」とは、企業の責任において、科学的根拠にもとづいた機能性を表示した食品のことです。「特定保健用食品」とは違い消費者庁の許可は必要ありません。
消費者庁の許可が必要ないため、「特定保健用食品」よりコストと期間をかけずに上市(市場に商品を発売)できるメリットがあります。

【○×選択】
消費者が売場で実際に商品を購入するまでの意思決定を行う時間は短く、わずか1分弱で購買商品を決定するため、商品の陳列位置やPOPの掲出の有無で売れ行きが変わることはない。

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消費者が売場で意思決定を行う時間は短く、わずか1分弱で購買商品を決定すると言われているため、陳列の位置やPOPの掲出の有無により商品の売れ行きは変わります。
視認率の高い「優位置」での商品展開や広告の役割りを果たす「POPの掲出」は重要です。

【○×選択】
エンドには手前が張り出していない「垂直型のエンド」(ゴンドラエンド)と手前が張り出している「張り出し型エンド」(ステージエンド)があるが、ゴールデンゾーンはどちらのエンドでも同じである。

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ゴンドラの形状によってゴールデンゾーンは変わります。一般的には「垂直型のエンド」(ゴンドラエンド)は目線の高さの床から【85cm~150cm】、「張り出し型エンド」(ステージエンド)はボリュームゾーンである【最下段】がゴールデンゾーンと言われています。

【○×選択】
チラシの掲載効果として、「チラシなしエンド展開」や「チラシあり定番展開のみ」より「チラシあり+エンド展開」が最も販売効果が高いといわれているため、チラシに連動した売場の構築は重要である。

チラシ掲載効果としては「チラシ+エンド展開」が最も販売効果が高いと言われているため、機会損失(チャンスロス)をおこさないために、しっかりと店頭構築することが重要になってきます。「チラシ+定番展開のみ」は店頭では定番でしか在庫を持たない状況なので欠品のリスクがあるため、メーカーとしては避けたい展開です。

【正しいものを選択してください。】
下記「棚割」に関する説明で、〔ア〕〔イ〕にあてはまる文言の正しい組み合わせを次の中から選んでください。
棚割は〔ア〕に商品をどのように割り当て、陳列するかを決定する商品構成のことである。陳列する場所・位置次第では、〔イ〕の高い商品でも売上が鈍ったり、逆に〔イ〕の低い商品の売上が上がったりすることもあるため、棚割の作成は売場の〔イ〕の向上を図る上で必須のプロセスである。
  1. 〔ア〕定番売場〔イ〕販売力
  2. 〔ア〕定番外売場〔イ〕販売力
  3. 〔ア〕定番売場〔イ〕価格

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棚割りは、多種多様な商品を、買い物客が「見やすく、取りやすく、選びやすい」ように、用途・機能や価格帯などのテーマ設定によって分類・整理し、関連する商品を効果的に組み合わせて、陳列位置を決めています。
棚割りの位置によって商品の売れ行きが変わることがあるため、陳列位置やフェイス数は常に意識して回訪することが大切です。

【正しいものを選択してください。】
下記文言の〔ア〕~〔エ〕にあてはまる正しい組み合わせを次の中から選んでください。
チェーンストアの本部は、〔ア〕および仕入計画などにもとづき、仕入先企業に対して、各店舗が必要とする商品をとりまとめて発注する。各店舗では、本部が発注した商品の入荷に伴い、〔イ〕をおこない、本部が作成した〔ウ〕にもとづき、それぞれの売場に入荷した商品を〔エ〕する為、メーカーとしては納品日に合わせて訪問することが望ましい。
  1. 〔ア〕在庫管理〔イ〕追加発注〔ウ〕棚割表〔エ〕陳列
  2. 〔ア〕在庫管理〔イ〕荷受・検品〔ウ〕価格設定〔エ〕補充発注
  3. 〔ア〕商品計画〔イ〕荷受・検品〔ウ〕棚割表〔エ〕陳列
  4. 〔ア〕商品計画〔イ〕追加発注〔ウ〕価格設定〔エ〕補充発注

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担当するチェーンの仕組みを理解して回訪することが大切です。店舗によって納品日や納品時間が違うため、それらを把握したうえで商品が入荷した後に回訪し、しっかり店頭化するようにしましょう。

【正しいものを選択してください。】
下記文言の〔ア〕~〔ウ〕にあてはまる正しい組み合わせを次の中から選んでください。
エンド・プロモーションは様々な販売効果を得ることができます。
エンドの役割としては、衝動購買や想起購買によるまとめ買いなど〔ア〕を促進することによる〔イ〕の増加があり、〔ウ〕や特売などとの相乗効果も見込まれます。
  1. 〔ア〕計画購買〔イ〕客数〔ウ〕パンフレット
  2. 〔ア〕計画購買〔イ〕客単価〔ウ〕チラシ
  3. 〔ア〕非計画購買〔イ〕客数〔ウ〕パンフレット
  4. 〔ア〕非計画購買〔イ〕客単価〔ウ〕チラシ

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エンド・プロモーションは「演出→注目→訴求→衝動」という4つの機能を持っています。エンドでしっかり商品を展開することにより、ついで買いやまとめ買い等の「非計画購買」が増えるとともに、特売やチラシとの相乗効果も見込めるため、企画展開でのエンド提案は重要な活動になります。

【正しいものを選択してください。】
下記〔エ〕にあてはまる正しい文言を次の中から選んでください。
エンド・プロモーションは季節感の演出による販売促進により店舗の長期的なイメージづくりにもなり、〔エ〕を認知させる効果も見込まれます。
  1. 特売商品
  2. 新製品
  3. パンフレット
  4. チラシ
  5. 計画購買
  6. 非計画購買

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新製品の認知を高める上で、視認率の高い売場での展開が重要になってくるため、エンドでの新製品展開は高い効果が見込まれます。

【正しいものを選択してください。】
下記文言の〔ア〕~〔エ〕にあてはまる正しい組み合わせを次の中から選んでください。
POPはお客様の〔ア〕を売場に集め、〔イ〕買いを誘発する、個々の商品の陳列位置や〔ウ〕数の不利をカバーするなどの大切な機能を担っています。
商品紹介型のPOPはお客様に〔エ〕を想起させたり、商品の情報を伝え、ブランド・ロイヤリティを高める効果があると考えられます。
  1. 〔ア〕視線〔イ〕目的〔ウ〕販売〔エ〕広告
  2. 〔ア〕視線〔イ〕衝動〔ウ〕フェイス〔エ〕広告
  3. 〔ア〕感情〔イ〕衝動〔ウ〕フェイス〔エ〕売場
  4. 〔ア〕感情〔イ〕目的〔ウ〕販売〔エ〕売場

2

POPの効果で、ついで買いなど非計画購買を誘発することによって買い上げ点数が上がり、店舗の売上げUPに貢献することができます。店頭構築するうえで、POPを効果的に展開することはラウンダーとして重要な活動の一つです。

【正しいものを選択してください。】
下記文言の〔ア〕〔イ〕にあてはまる正しい組み合わせを次の中から選んでください。
PI値とは小売店舗などで用いられる来店客〔ア〕人当たりの購買指数を表します。PI値が高いほど、商品の〔イ〕可能性が高いと予測ができます。
  1. 〔ア〕100〔イ〕購入
  2. 〔ア〕100〔イ〕特売の
  3. 〔ア〕1,000〔イ〕購入
  4. 〔ア〕1,000〔イ〕特売の

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PI値とは「Purchase Index(パーチェス・インデックス)」の略で、小売店舗などで用いられる来店客1000 人当たりの購買指数を表します。販売コンテストの順位を決める指標として使われることも多いです。

【正しいものを選択してください。】
あなたはスポットで製薬会社の什器を、ドラッグストアA店のエンド脇に設置するお仕事を受諾されました。本部商談で決定事項であり店舗担当者に連絡は流れています。クライアントであるメーカーの代表として最も適している活動を次の中から選んでください。
  1. エンド脇に什器を設置することが目的なので、店舗担当者にどこでもいいから設置させていただくよう交渉した
  2. 一番目立つ売場にスペースが空いていたので、連絡が流れているはずなので店舗担当者に挨拶する前に持参した什器を設置した
  3. エンド脇の什器設置が本部決定事項であることをお伝えして、持参した什器を店舗担当者にお渡しして設置をお任せした
  4. 店舗担当者に交渉する前に売場や動線を確認してから、最も売上げに期待できそうな優位置での展開を店舗のメリットを説明しながら提案した

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店舗で什器等を商談する場合は、まずは売場の状況を把握するようにしましょう。その上で本部での決定事項をお伝えして、客動線に沿った「優位置」での展開を(できれば店舗側のメリットもお伝えして)提案するようにしてください。
また、担当者に確認せず勝手に什器を設置することはNGです。
店舗からの要望がない限りは、什器設置はお任せせずに自分で実施するようにしてください。

【正しいものを選択してください。】
あなたはスポットで製薬会社の什器を、ドラッグストアA店のエンド脇に設置するお仕事を受諾されました。無事設置作業が終わり、話好きな店長と競合他社のフォロー状況やクライアントへの要望等のお話をすることができました。
クライアントへ向けた報告として最も適している内容を次の中から選択してください。
  1. 什器を設置することができたので設置報告のみ完了させた
  2. 店長のクライアントへの要望は不満の要素があったので報告するのを控えた
  3. 什器の設置報告を完了させ、備考欄に競合他社のフォロー状況や店長の要望等を情報として簡潔にまとめて報告した
  4. 什器を設置することが目的なので、情報を得てもいちいち備考欄等で報告する必要はない

3

クライアントは店舗からの生の情報を活かして次の提案や活動に繋げています。店舗から得た情報は、表現に気を使いつつ簡潔にまとめて報告するようにしましょう。

【正しいものを選択してください。】
あなたは「カレー」を扱うクライアントの担当で、夏場の「ルーカレー企画」の優位置展開指示が出ています。
懇意にしている店長から「好きなエンドで展開していいよ!」と言われました。
最も良いと思われる陳列場所を1.~4.の中から選んでください。
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4

2

定番カテゴリーに近い、主動線沿いで最もお客様が通過するエンドを選択するようにしましょう。

【正しいものを選択してください。】
前問で選択したエンドでの展開理由を、インストア・マーチャンダイジング(ISM)の観点から最も適した回答を1.~4.の中から選んでください。
  1. 最も通過率の高い売場で、消費者の視認率が高まるエンドのため露出に適しているから
  2. 商品購入時は必ずレジに立ち寄るので、レジに一番近いエンドが露出に適しているから
  3. 消費者はいろいろな売場で買いまわる為、中央の中通路エンドが露出に適しているから
  4. 消費者はいろいろな売場で買いまわる為、他部門に隣接している中通路エンドが露出に適しているから

1

店舗奥の主動線沿いのエンドがお客様の通過率が一番高く、立寄率・視認率が高くなるため最も適した展開エンドになります。

【正しいものを選択してください。】
以下の日程で自社の「ルーカレー」の本部企画が入ることになりました。企画の送り込み数量は店舗担当者が数量を決めて期日までに本部に報告します。
  • 期間:7月26日~31日
  • 発注〆日:7月11日
  • 納品日:7月25日

店舗担当者にはいつまでに企画説明をしてエンド展開確約や発注促進を実施することが望ましいですか。
  1. 7月26日~31日
  2. 7月11日
  3. 7月25日

2

企画の送り込み数量を店舗が決めて本部に報告する場合、受発注の締日をしっかり把握して、締日前に店舗担当者との話し込み(商談)を終えるようにしましょう。

【○×選択】
発注数量は店舗担当者が必要数量を決めるので、担当者に下方修正されないように働きかけることが重要だ。

本部からの提案数量を下方修正されてしまうと売上げの計画が狂ってしまうため、発注締日までに事前の話し込み(商談)を終わらせて提案数量以上の受注確約をいただくことが大切な活動です。

【○×選択】
発注〆日を過ぎてしまうと、その後の発注忘れや競合にスペースを奪われてしまい企画が展開できないリスクが生じるため、発注〆日前に商談して納品数量や展開場所の確約を得ることが望ましい。

店舗で数量報告を漏らしてしまうとエンド等のスペースを競合に獲られたり、店舗で発注もしてもらえず企画でのアウト展開ができないなど、売上げの機会損失(チャンスロス)を発生させてしまう可能性が生じるため、商品の納品数量を事前に話し込んでおくことは重要な活動です。

【正しいものを選択してください。】
あなたは月4回定期でこの店舗を回訪しています。店舗との日頃のコミュニケーションの取り方として、最も適した回答を次の中から選んでください。
  1. 会議後の次月の指示書が出たタイミングでまとめた商談をすれば問題ないので、毎回キーマンである店長や売場担当者に会う必要はない
  2. キーマンである売場担当者は午後からの出勤が多いが、午前中にいるアルバイトさんの方が話しやすいのでアルバイトさんから情報をもらうようにしている
  3. キーマンである店長や売場担当者に必ず挨拶をして情報の収集や提供を行い、次週以降の売場展開の確認や商談を行うようにしている
  4. 企画の物量は店長が決めているが、売場担当者にお願いをしているので店長と話をしなくても問題はない

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売上げに繋がる活動を行う上で「キーマン」との関係構築は非常に重要になってくるため、キーマンと面談できるタイミングで回訪することが大切です。権限者(キーマン)がスペース・企画数量・通常発注等、役割によって複数いる場合があるので、目的に応じたスケジューリングをするようにしましょう。